株価収益率 (PER)
式
PER = 株価 ÷ EPS分子と分母
- 分子
- 株価(1株あたりの市場価格)
- 分母
- EPS(1株あたり利益。実績EPSか予想EPSかを明示)
何を読む指標か
株価が1株あたり利益の何倍まで評価されているかを表します。株価と利益(フロー)の相対的な水準を読む指標です。
よくある誤解・比較上の注意
- EPSが0以下(EPS ≤ 0)のときは、分母が正でなくなるため、PERの倍率を単純比較しません。
- 実績EPSと予想EPS、株価の観測時点を混ぜずに比較します。利益の対象期間と株価時点がずれると、同じ倍率でも意味が変わります。
- 成長率・業種・会計方針が異なる企業のPERを、倍率だけで割高・割安と断定しません。
数値だけで結論を出さず、週次市況で実際の読み方を確認する。
株価純資産倍率 (PBR)
式
PBR = 株価 ÷ BPS分子と分母
- 分子
- 株価(1株あたりの市場価格)
- 分母
- BPS(1株あたり株主資本・純資産)
何を読む指標か
株価が1株あたり純資産の何倍まで買われているかを表します。株価と株主資本(ストック)の関係から、株価の相対的な水準を読みます。
よくある誤解・比較上の注意
- BPSが0以下(BPS ≤ 0)なら、分母の前提が崩れるため、PBRを単純な倍率として解釈しません。
- PBRが1倍未満でも、自動的に割安と断定しません。資産の収益性、将来の利益、無形資産なども合わせて読みます。
- 実績BPSか予想BPSか、株価と純資産の基準日がそろっているかを確認し、業種の資産構成が違う企業を倍率だけで比較しません。
数値だけで結論を出さず、週次市況で実際の読み方を確認する。
投下資本利益率 (ROIC)
式
ROIC = NOPAT ÷ 投下資本分子と分母
- 分子
- NOPAT(税引後営業利益。代表的には営業利益からみなし税金を控除したもの)
- 分母
- 投下資本(事業に投じた資本。資金調達側では有利子負債+自己資本、事業者側では運転資本+固定資産など)
何を読む指標か
事業に投じた資本で、本業がどれだけ税引後利益を生んだかを表します。資本構成だけでなく、事業そのものの資本効率を読むための指標です。
よくある誤解・比較上の注意
- NOPATと投下資本には定義差があり、資金調達側(有利子負債+自己資本)か事業者側(運転資本+固定資産)かで値が変わります。
- 投下資本を期首・期末の平均にするか、期末残高だけにするかでも値が変わります。比較時は計算方法をそろえます。
- 短期の投資抑制でROICだけが上がる場合もあります。ROICの高低だけで投資の良し悪しや企業価値を断定せず、事業の成長・資本コスト・期間を合わせて読みます。
数値だけで結論を出さず、週次市況で実際の読み方を確認する。
限界利益率 (CMR)
式
限界利益率 = (売上高 − 変動費) ÷ 売上高分子と分母
- 分子
- 限界利益(売上高から変動費を差し引いたもの)
- 分母
- 売上高
何を読む指標か
売上高のうち、変動費を差し引いた後に固定費の回収と利益へ回せる割合を表します。損益分岐点や事業計画を読むときの基礎になります。
よくある誤解・比較上の注意
- 粗利率(売上総利益率)と限界利益率は同一視しません。売上原価の内訳や費用の扱いが異なるためです。
- 何を固定費・変動費に分類するかに依存し、同じ企業でも管理目的や期間によって値が変わり得ます。
- 売上高0では分母が0なので定義できません。売上規模や商品構成が違う企業を率だけで単純比較する場合も注意が必要です。
CVP計算デモ
限界利益率から損益分岐点売上高までを、同じ前提で確認します。入力単位はすべて万円です。
- 限界利益
- 400万円
- 限界利益率
- 40.0%
- 損益分岐点売上高
- 500万円
数値だけで結論を出さず、週次市況で実際の読み方を確認する。
読み方の前提
4つの指標は、企業の収益性・資本効率・株価水準を考える材料です。単独の数値や一時点の順位だけで投資判断を短絡せず、決算資料で定義・対象期間・会計上の前提を確認し、同業比較や時系列の変化と合わせて利用してください。
出典・取得日
各指標の定義確認に使用した公式資料です。リンク先の内容や定義が更新される場合があるため、利用時点でも原資料を確認してください。